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ダイレクト通販マーケティング理論®を活用した売れるネット通販・ECサイト・ネットショップ構築講座

【第8回】「何を言うのか?」を構築する

西村先生
いよいよ第8回目の講義になりました。ここで、少し復習がてら、再度ダイレクト通販マーケティング理論®️を使った売れるネット通販・ECサイト・ネットショップを構築するために大切なことをもう一度お話ししますね。
通販ライターあいけん
ありがとうございます。

前回までの復習

西村先生
ダイレクト通販マーケティング理論®️の本質は「自分自身が過去から現在、現在から未来にかけて一貫して持っている価値観を、ご自身の商品に投影して市場に提供すること」にあります。みなさんが一貫して持っている価値観こそがUVPです。それを明確な言葉として落とし込んだものがUVP構文「○○○にとって、△△△になるための、×××のサービス」です。ここまでは大丈夫ですか?
通販ライターあいけん
はい。大丈夫です。ありがとうございます。
西村先生
しかし、UVP構文をそのまま伝えるだけでは、お客様に説得力を持って伝わりません。つまりそれをただ言うだけでは、お客様を巻き込むことが難しいということです。例えば実際に私のコンサルを受けてくださった3世代続く黒にんにく農家、松尾農園グループの松尾社長の事例を使ってご説明します。例えば、松尾社長のUVP構文は次のようになります。
○○○にとって 土地を愛して、人の幸せを願い、命を育む「農魂」を大切にしたい人にとって
△△△になるための 日々の小さな活動を積み重ねながら、地域や世界中の人たちのお役にたつための
×××のサービス 身体への影響が強い農薬を使わないサービス
「百姓が地球を救う」をお客様とともに一緒に実現できる世界を築いていくサービス
西村先生
このUVP構文を、そのまま伝えても、全くお客様には説得力を持って伝わりません。なぜなら、このUVP構文だけを聞いてもお客様は「なぜ、このような価値観を持っているのか?」その背景や、「その人が一体どのような人なのか?」その人柄が全く見えず、非常に浅く綺麗事を言っているように伝わってしまいます。
通販ライターあいけん
確かに、このUVP構文だけを聞くとそう思ってしまうかもしれません。
西村先生
そこで、ご自身の持つ価値観を「人に説得力を持って伝える」方法が、前回作っていただいた4段構成のストーリーになる訳です。UVP構文をそのまま伝えるのではなく、それをストーリーとして伝えていくことで、お客様に「なるほど!だからこの方はこのような価値観を持っているんだ」と、価値観を持つにいたった背景や、人柄がより深く伝わり、共感が生まれます。例えば先ほどご紹介した松尾社長のUVP構文を次のようなストーリーとして読むと、違う感覚になりませんか?
はじめまして松尾農園グループの代表の松尾高生です。 私は百姓3代目になります。 祖父の時代から始めた百姓ですが、当時はみかんの生産に力を入れておりました。 当時はまだまだみかんは珍しく、見た目重視のピカピカした綺麗なみかんは消費者に受け入れられ高い収入が得られておりました。 しかし、そのみかんを育てる背景には現在では劇薬に指定されるような農薬を大量に使う農法が一般的であり、農薬を散布した日には、頭痛や皮膚のかぶれに悩まされておりました。 その祖父の姿に、父は生産者がこのように体に悪い影響を与える農薬を使ってできた農産物を消費者は食べて健康に影響はないのだろうか? もっと、作る人、食べる人が安心して食べられる農法はないのだろうかという疑問から、有機農法や減農薬農法の取り組みを始め、同じ志をもつ仲間とともに生協さんへの出荷を始めました。 その後、少しずつ有機農法での栽培も軌道にのってきた平成3年。オレンジの輸入自由化が始まりみかんの価格が暴落し始め、みかんの収益の減収をどうにかできないかと考えました。 そこで目をつけたのが、米の収穫後に作付けをおこなっていない田んぼでした。 その裏作として、玉ねぎの生産を開始しました。 玉ねぎの生産ができるなら、おなじユリ科の作物であるにんにくも生産できないかとチャレンジが始まりました。 国内の一番の産地である青森から種を取り寄せましたが、気候が合わずに失敗の連続。そして3年の月日をかけてやっと八女の気候にあったにんにくに出会うことができました。 さて、私はというと小さいころは・・・ 我が家は、お小遣い制ではなく、アルバイト制の幼少時代でした。 小学高学年になると、家の仕事を丸1日やったら500円と結構なお金をもらっていました。 (これを、近くの駄菓子屋の当たりクジ入りのガチャポンで一気に使い、一瞬にして一日のアルバイト代がなくなってしまったのが、ギャンブル卒業のいい思い出です^^;) 高校、大学と進学するなかで、実家のアルバイトは続けていました。 雨の日は、父は事務所で書物をしておりましたが、ふらっと遊びにきた地域の方が、新しい商品についてのアドバイスを求められいろんな話をして、ワクワク元気な姿で帰られる様子を見ていると、父の仕事もなんだか面白そうと思っていました。 大学卒業後、食品関係やコンサル業務を行う会社の就職活動するなか、テレマーケティング会社へ就職入社4年目が入るころ、父より家の仕事を継いでみないかとアプローチを受けて平成17年に家業に就職。 小さいころからパソコンが好きだったので、社内のシステム化やコスト削減に取り組みました。 平成20年には私に大まかな事業の運用をまかせて、大好きだった畑作業の生産拡大にと意欲的に活動していきました。 ある程度順調に事業が進んでいたなか、父はくも膜下により急に戻らぬ人になってしまいました。 私が家業に入り4年目のことでした。 事業所のスタッフ、父の代からの生産者、お取引先等多くの方からたくさん支えてもらい、なんとか今日まで事業を続けて来ることが出来ました。 これまで受けたご縁をお返しをし、なにより先代まで続けてきた取り組みを後世まで続けていけるために平成23年に「株式会社 松尾農園グループ」と法人化を行い、翌年24年に農生産法人の認可を頂きました。 会社のテーマは「百姓は地球を救う」 後世の代まで常に夢を追い続ける大きなテーマを設定させていただきスタッフ一丸となり、生産、加工、販売を通じて、地域の活性化、海外の活性化を進めています。 父が手がけたにんにく生産を更に確立させるため、平成24年6月に農水省より『にんにくの機能性を生かした加工品の新規開発と自社生産・販売拡大事業』をテーマに六次化産業取組への認定を頂きました。 この取り組みを福岡県、更に、九州を一つとしてのにんにく生産による地域活性化を目指し、平成29年4月に『九州にんにく生産振興協会』を設立し微力ながら地方創生に挑戦しています。【第7回】4段構成のストーリーを作成する
通販ライターあいけん
そうですね。これを読むと、なんだか単純に「松尾社長の活動を応援したい」という気持ちになります。
西村先生
その気持ちこそが「共感」であって、「巻き込まれる」ということなんです。実際このストーリーで松尾社長が伝えていることは、先ほどご紹介したUVP構文「土地を愛して、人の幸せを願い、命を育む「農魂」を大切にしたい人にとって、日々の小さな活動を積み重ねながら、地域や世界中の人たちのお役にたつための、身体への影響が強い農薬を使わないサービス・「百姓が地球を救う」をお客様とともに一緒に実現できる世界を築いていくサービス」です。松尾社長の価値観をストーリーに変えて伝えただけで、これほど「共感」や「巻き込み力」が強くなる訳なのです。先ほどあいけんさんがおっしゃっていた「松尾社長の活動を応援したい」という共感の気持ちや、巻き込まれる気持ちで、商品が売れていく、これが究極の「差別化」になる訳なのです。
通販ライターあいけん
確かに、黒にんにくを販売されている農家さんは松尾社長以外にもたくさんおりますが、「松尾社長の活動を応援したい」と共感して黒にんにくを購入するとなった場合には「黒にんにくが欲しい」というよりは「松尾社長の販売する黒にんにくが欲しい」となると思うので、価格や成分や品質などを他と一切比較しませんね。一択ですね。
西村先生
そうですよね。これが「自分自身が過去から現在、現在から未来にかけて一貫して持っている価値観を、ご自身の商品に投影して市場に提供すること」であり、「ダイレクト通販マーケティング理論®️を使うとなぜ、価格や性能、成分などを競合他社と比較されることなく商品が自然に売れていく仕組みを作れるのか?」という理由なのです。ご理解いただけましたか?
通販ライターあいけん
はい。なんだか、今現在他社との差別化に困っている方にとっては、その悩みを解決する突破口になりそうですね!
西村先生
まさに、その通りです。今からネット通販・ECサイト・ネットショップを始めようと思っている方や、すでにそういった事業をやられている方の大半が「他社との差別化」に困っているはずです。例えば松尾社長の販売する「黒にんにく」を他社と差別化しようと思った時に、ほとんどの方が次のような商品の特徴を使って差別化をしようとしてしまいます。
  • 成分(○○という栄養素が他の商品よりも○○mg多く含まれている、他の商品には含まれていない○○という成分が入っている、など)
  • 価格(他社よりも○○円安い、業界最安値、など)
  • 商品の特徴(完全無農薬栽培、など)
西村先生
しかしこういった成分や価格、商品の特徴での差別化には限界があります。なぜなら商品には原価があり価格を下げるには限界がありますし、ほとんど同じ商品なので成分はそこまで大きく変わりません。また「完全無農薬栽培」なども、やろうと思えば誰でも真似できてしまいます。いわゆる他社とのいたちごっこになり、お互いに疲弊していってしまうというのが現状です。一方で、このダイレクト通販マーケティング理論®️を使い、ご自身の価値観を商品の投影して市場に提供することで、競争に巻き込まれることなく商品を販売することができます。先ほどあいけんさんが「松尾社長を応援したい」といった素直な共感の気持ちをお客様に持ってもらえるためです。
通販ライターあいけん
それに、価値観は一人ひとり違いますし、例えば僕が松尾社長を追い抜こうとして同じUVP構文を真似したとしても、ストーリーは絶対に真似ができませんね。そういった意味で「唯一無二の価値を市場に提供する」ことができる。それがダイレクト通販マーケティング理論®️なのですね。
西村先生
だいぶ分かってきましたね!その通りです。では、しっかりと復習できたところで、次のプロセスを学んでいきましょう。
通販ライターあいけん
よろしくお願いします。

「何を言うのか?」とは?

西村先生
前回の講義(〜第7回)までで、ダイレクト通販マーケティング理論®️の図の「誰が言うのか?」という部分を構築できたことになります。いわゆるご自身が一貫して持ち続けてきた価値観(UVP)を説得力を持って伝えるためのストーリーができた訳です。「そのストーリーをどのように商品に投影していくのか?」というのが次に構築する「何を言うのか?」の部分になります。
通販ライターあいけん
この「何を言うのか?」という部分はなぜ構築していく必要があるのでしょうか?
西村先生
はい。「誰が言うのか?」だけでも、確かにお客様の共感を得ることはできるでしょう。しかし、実際にお客様が商品を購入した時に得る情報は「商品名」や「キャッチフレーズ」などです。そこで興味を持ってもらえなければ、たとえどんなに良い商品であったとしても、どんなに良いストーリーがあったとしても、商品を購入してもらうことはできません。例えば、映画の予告編を見て「あっ、この映画見たい」とならなければ基本的にその映画を見ようとは思わないと思います。もちろん監督のファン、俳優や女優のファンということで見るかたもいますが、一般的にはそう思うと思います。それと同じです。だからこそ、パッと見てお客様にいかに「これは私のためにある商品だ」と思ってもらうか、その仕掛けを構築するのが「何を言うのか?」になります。
通販ライターあいけん
なるほどですね。確かに、お客様がパッとみて得られる情報は非常に限られているので、そこでストーリーなどを伝えることは難しそうですね。「何を言うのか?」を構築する上でのポイントは何かありますか?
西村先生
はい。「何を言うのか?」を構築する際に大切なのが、「製品の特徴を自ら語ってはいけない」ということです。具体的には、キャッチコピーとして「業界最安値!」「○○成分○○g配合」などを伝えてはいけないということです。まずは、見込み客には一体どのような「悩み」があるのか、を明確にした上で、お客様に商品への関心を持ってもらうためには何から伝えれば良いのかを設計していく必要があります。
通販ライターあいけん
なるほどですね。
西村先生
また、これは「何を言うのか?」だけではなく全体のプロセスに言えることでもありますが、「自ら考えない、お客様から聞き出し仮説検証する」ということも大切です。ですから、私の通販コンサルティングは、いつも「その商品が一体見込み客のどのような悩みや痛みを解決できるのか?」という質問からスタートします。なぜなら、お客様は「うわー有効成分○○が○○g入っているからこの商品欲しい」「業界最安値だからこの商品欲しい」とは基本的にはならないからです。ほとんどの方は「この商品を使えば、自分の悩みが解決するかもしれない」という期待を持って初めて商品に興味を持ちます。
通販ライターあいけん
そうですね。育毛剤の例で言えば、「ミノキシジルが○○g含まれているから」「業界最安値だから」という理由では確かに購入はしませんね。ほとんどの方が「この育毛剤を使えば自分の髪が生えてくるかもしれない」という期待を持って初めて、商品の購入を検討しますね。
西村先生
そうですよね。おそらくそういったお客様をどのように商品への興味へと導くのか、の部分は競合他社でも考えていることだと思うので、一般的なマーケティングの考え方になります。また、これらは一般的にコピーライティングのテクニックやスキルがあれば作れてしまうものです。一般的なマーケティング理論と違い、ダイレクト通販マーケティング理論®️では、より見込み客を購入に結びつけるということまで見据えた上で設計していくのが特徴です。
通販ライターあいけん
ちょっと難しいので、わかりやすく解説をお願いします。
西村先生
一般的に、お客様は商品を次の①〜④のようなプロセスで購入すると言われています。
  1. 商品の認知
  2. 商品への興味
  3. 他の商品との比較検討
  4. 商品の購入
西村先生
いわゆる「何を言うのか?」では①からどうやってお客様を②へと導くのかを設計するプロセスになりますが、一般的なマーケティング理論ではたとえコピーライティングなどにより商品への興味を持ってくれたとしても③の他の商品との比較検討というプロセスを経なければ購入へと結びつきません。実はダイレクト通販マーケティング理論®️はここを「誰が言うのか?」という項目で次のように変えることができるのが特徴です。
  1. 商品への認知
  2. 商品への興味
  3. 商品への共感・巻き込み
  4. 商品の購入
西村先生
つまり「何を言うのか?」を設計することによってお客様を商品への興味へと導き、「誰が言うのか?」によって競合他社の製品との比較に巻き込まれることなく、共感で商品を差別化し購入へと自然につなげていきます。これが、ダイレクト通販マーケティング理論®️と一般的なマーケティング理論の違いです。そこで大切になってくるのが、「何を言うのか?」という部分が「誰が言うのか?」との一貫性をしっかりと持っていることです。
通販ライターあいけん
一貫性を持っていないとどうなるのでしょうか?
西村先生
例えば次の例を見てください。
「誰が言うのか?」「何を言うのか?」の一貫性がない場合 1.商品への認知2.商品への興味:もう人目を気にしない!

3.商品への共感・巻き込み

私は肌が生まれつき弱く、肌質に合う育毛剤が見つかりませんでした。

市販のものを使うとすぐに肌が荒れてしまいます。そんな経験を重ね、

自分で様々な研究を重ね、肌あれしない育毛剤を作りました。

4.商品の購入

「誰が言うのか?」「何を言うのか?」の一貫性がある場合 1.商品への認知2.商品への興味:もう人目を気にしない!

3.商品への共感・巻き込み

私はこれまで、外を歩いているときも、「きっとハゲを笑われているのでは」と他の人の視線が気になっていました。そういった経験が積み重なり、いつしか外に出るのが怖くなり、部屋に引きこもっていた経験があります。それから育毛剤や発毛クリニックなどありとあらゆる手段を使って毛を生やすことに成功しました。それまでにかけた金額は500万円以上です。しかし、髪が生えてからはそういった人目を気にすることなく、自分に自信を持ち、外出を楽しめるようになりました!きっと髪が無いという理由で人目を過度に気にして、外出が嫌になったり、毎日が嫌になったり、同じような悩みを抱えている方はたくさんいるはず。もし、自宅で簡単に使えて、発毛クリニックなど大きな金額をかけることなく髪が生える育毛剤があれば、きっとより多くの人の悩みを救える。そう思い育毛剤を開発しました!「すべての男性に自信と勇気を」をスローガンとしてかかげ、活動していきたいと思います。

4.商品の購入

西村先生
上側は、「もう人目を気にしない!」と言っているのにもかかわらず、「誰が言うのか?」と一貫性が全くとれていません。そのため、お客様としても「なんでこの人が、この商品を売る資格があるのだろう?これを言う資格があるのだろう?」と思ってしまいます。一方で、下側は「もう人目を気にしない!」と言いお客様に興味を持ってもらい、「誰が言うのか?」でこれまで「人目を気にして引きこもった過去、500万円を発毛に投資した体験、髪が生えて人目を気にしなくなり自信を持てた体験」を赤裸々に語っています。そのためお客様に「なるほどね!だからこの人は『もう人目を気にしない!』と言っているのか」と納得することができるのです。つまり「何を言うのか?」は「誰が言うのか?」と一貫性を持たせるように設計していく必要があるという訳なのです。

「何が言うのか?」では、具体的に何を作るのか?

通販ライターあいけん
「何を言うのか?」がどのようなものであり、どれほど重要なものなのか、その概要は理解できたのですが、一体「誰が言うのか?」と一貫性のある「何を言うのか?」を作るためにはどうすれば良いのでしょうか?
西村先生
はい。具体的には、「何を言うのか?」は、次の①〜⑤のプロセスで決めていきます。
  1. ターゲット1名を明確にする
  2. そのターゲットの不安や悩み(痛み)を聞き出す
  3. 解決策を提案する
  4. コンセプト(一言で言うとどうすごいのか?)
  5. キャッチフレーズ
西村先生
具体的には、この1〜5のプロセスを次図のように「誰が言うのか?」の4段構成のストーリーと連動させて設計していきます。このように連動させることによって「誰が言うのか?」「何を言うのか?」に一貫性が生まれ、これは「私のための商品だ」とお客様に思われる、自然と選ばれる商品やサービスを創り出すことができるのです。

ポイントは、顧客視点に置き換えて作り込むこと

西村先生
また、「何を言うのか」は前述の1〜5のプロセスによって作っていきますが、実際は次図のように顧客視点に置き換えて作り込んでいくのがポイントです。この図を見ても、よくわからないと思うので、実例を使って、最終的に、どういう風に設計していくのか、それぞれ具体的に解説していきます。
通販ライターあいけん
よろしくお願いします。

西村先生
仮にみなさんご自身が店で買い物をしているとしましょう。まずみなさんが最初に目にするのは製品自体です。例えば、上図のように製品が「お茶」ならば、私たちは「その商品はお茶である」というざっくりとした認識をここで行います。次に目にするのが製品の「ネーミング」です。例えば上図のように製品が「眼茶」というネーミングの製品だったとしましょう。私たちはネーミングから「このお茶は眼に良いお茶なのかな?」と判断します。そしてネーミングの次は製品パッケージに書かれているキャッチフレーズを見て、「なるほど、これは私のためにある製品だ」と感じ、製品を手にとってくれます。私たちが買い物の際にものを購入するプロセスはこのように分解することができます。これを「お宝キーワード」「ベネフィット1」「ベネフィット2」という3つのプロセスによって設計していくのです。
通販ライターあいけん
「お宝キーワード」「ベネフィット1」「ベネフィット2」とはそれぞれどのようなものなのでしょうか?
西村先生
まず、「お宝キーワード」は、次のように定義されます。
検索数・競合性・通販ビジネスへの適合性・広告としての有用性・yahoo知恵袋、教えて!gooの悩みの数など様々な要素を検証した結果を、わかりやすい9マスで視覚的に判断でき、通信販売などに適したキーワード。ターゲットサーチ
西村先生
例えば「目 痛い」など見込み客の抱える悩みや痛みの言葉など、見込み客の頭の中に潜在的にあるキーワードのことです。この「お宝キーワード」をベースに見込み客の抱える悩みや不安を深掘りし、そのお客様が製品を購入することによって得られるものが「ベネフィット1」、製品を使って得られる未来が「ベネフィット2」になります。
通販ライターあいけん
なぜ、「ネーミング」「キャッチフレーズ」を決めるのに「お宝キーワード」と「ベネフィット1」「ベネフィット2」を設計しなければならないのでしょうか?
西村先生
いい質問ですね。わざわざ「お宝キーワード」と「ベネフィット1」「ベネフィット2」を設計するのは、お客様が「製品」と「ネーミング」「キャッチフレーズ」を見ただけで「これは私のためにある製品だ」とイメージしてもらいやすくするためです。例えば、上図の眼茶の例で言えば、「キャッチフレーズ」は「祈願済みのお守り」になります。また、この製品の明確な1名のターゲットは「眼の病気(緑内障・白内障など)にかかり、手術を受けたにも関わらず、術後の経過がよくない、完璧とは言えず不安でがっかりでどうしようもない方」です。参考までにこの製品の販売元をお伝えすると、眼の仏様を祀っておられる慈眼寺というお寺です。慈眼寺の開創は古く、鎌倉時代から780年以上続いています。また、日本百観音に数えられる秩父三十四カ所観音霊場の第十三番目であり、「め」の仏様である薬師瑠璃光如来を祀っていて、緑内障や白内障、飛蚊症や視力の低下など、眼の健康に悩みを持つ方だけでなく、新しい環境や境遇で「め」を伸ばしたい方が、年間を通じ日本全国から参拝に訪れるお寺です。当然ながら、このターゲットの方々は、これまでに手術を含む様々な医療を実践したり、あらゆる眼のサプリメントを飲んできたかもしれません。それでも眼の病気が良くならず悩んでいるという方が慈眼寺に神頼みをしにこられます。このように「目 痛い」というお悩みから開放されない人が、この「眼茶」の明確な1名のターゲットになります。つまり、「眼茶」というネーミングと「祈願済みのお守り」というキャッチフレーズ、そして製品自体の見た目で、このターゲットの方が潜在的に抱えている「神頼みしたい」という欲求を叶えてあげられる商品なんだよと、パッとイメージさせ、さらにはその商品を使った後の「ありのままの自分を受け入れることができ、笑顔になれている自分」という将来像をイメージさせることが重要です。
通販ライターあいけん
なるほど。だから、わざわざ、「お宝キーワード」「ベネフィット1」「ベネフィット2」でお客様の潜在的な悩みや痛み、欲求などを深掘りしてから、それを「キャッチフレーズ」や「ネーミング」に落としていくわけですね。
西村先生
その通りです。もう少しわかりやすく説明すると、例えば1名の明確なターゲットのお客様が、「お茶」という製品に興味があり、飲んでいたと仮定します。この時「お宝キーワード」は「目が痛い」などが挙げられます。まず、ここから「ベネフィット1」を設計していきます。「ベネフィット1」はお客様が商品を購入することで得られるもの、すなわちお茶の「特徴」と「それを使うとどうなるのか」という価値(ベネフィット)を表すものです。「眼茶」の例で言えば次のようになります。
ベネフィット1(特徴/メリット) 特徴:天然○○成分配合
ベネフィット:神頼みしたい、すがりたい
西村先生
つまり、これまで様々な医療を受けてきたものの悩みや不安から開放されなかった人にとっては「神頼みしたい」「神様にすがりたい」という潜在的な望みの欲求がある訳なのです。そのようなお客様にとって商品の特徴以外の価値というものを「ベネフィット1」では作り込んでいきます。
通販ライターあいけん
なるほどですね。
西村先生
次に「ベネフィット2」とは「神頼みができたならば、その先にはどんな未来が待っているのか?どんなことが達成できるのか?」という商品を使用した「その先」のことを言います。「眼茶」の例で言えば次のようになります。
ベネフィット2(ベネフィット・その先へ) その先へ:ありのままの自分を受け入れることが出来て笑顔になれる
西村先生
つまり、様々な医療を受けてきたがなかなか「目 痛い」というお悩みから開放されない見込み客にとって、「神頼みをしたい」「神様にすがりたい」という欲求に対して、「お茶」と言う製品を売っているのではなく、「祈願済みのお守り」として価値提供しているのがこの製品になる訳なのです。理解できますか?
通販ライターあいけん
なるほど、「お茶」自体ではなく、「祈願済みのお守り」という価値を「お茶」として売れということですね。
西村先生
その通りです。「お茶」を「お茶」として売っても産地や価格など競合他社との競争に巻き込まれてしまいます。しかし、この「眼茶」のように「祈願済みのお守り」という価値を「お茶」を通して提供することで、そういった競争に巻き込まれずに、ターゲットに自然と商品が売れていく製品を作り出すことができます。
通販ライターあいけん
そうなのですね。価値を表すのが「キャッチフレーズ」であり、それをより端的にまとめたものが「ネーミング」になるという訳ですね。
西村先生
その通りです。少し複雑で難しいですが、自然と売れる製品を作る肝の部分になりますので、よく復習しておいてください。

すべてに一貫性を持たせるように設計することがポイント

通販ライターあいけん
西村先生、先ほどご説明いただいた「お宝キーワード」や「ベネフィット1」「ベネフィット2」など顧客視点で商品の価値設計をしていく際に注意することや、気をつけるべきポイントなどはありますか?
西村先生
はい。「ネーミング」から考え出すのではなく、必ず次の1〜4の順番で考えていく必要があります。
  1. お宝キーワード
  2. ベネフィット1
  3. ベネフィット2
  4. ネーミング
通販ライターあいけん
「いいネーミングが浮かんだから、それを採用した」というケースはよくありそうなのですが、なぜダメなのでしょうか?
西村先生
次ような1〜4の手順で考えていかなければ、ターゲットである見込み客が「ベネフィット1」や「ベネフィット2」をパッとイメージできるような「ネーミング」に落とし込むことができないからです。

  1. お宝キーワード
  2. ベネフィット1
  3. ベネフィット2
  4. ネーミング

確かに「いいネーミングが浮かんだから、後付けでベネフィット1やベネフィット2を考える」ということもできますが、それでは「ベネフィット1」「ベネフィット2」と「ネーミング」の一貫性が薄くなってしまいます。ここの設計で重要なのはすべての要素に一貫性があることなのです。

通販ライターあいけん
一貫性が取れていないと何がダメなのでしょうか?
西村先生
先ほどお客様の立場になって考えてもらったと思いますが、一貫性がとれていないと頭の中で「これは私のためにある製品だ」と「ベネフィット1」や「ベネフィット2」をイメージしにくくなってしまいます。例えば、「眼茶」というネーミングを「ヨクナル茶」、キャッチフレーズを「祈願済みのお守り」としてみたらどうでしょうか?
通販ライターあいけん
何かに良いお茶なのかはわかるけれど、何に良いのかがぼやっとしちゃっている感じがしますね。
西村先生
そうですよね。ネーミングやキャッチフレーズは見込み客を潜在的にグッと惹きつけるようなものでなければなりません。先ほどの例のようにフワッとイメージさせるのではなく明確にイメージさせることが大切です。
通販ライターあいけん
なるほどですね。だから、絶対に「お宝キーワード」「ベネフィット1」「ベネフィット2」という手順で作らなければならないのですね。
西村先生
そうなんです。実は、私のところに「製品が売れない」と相談に来られる方の大半は、このベネフィット1とネーミングの一貫性が取れていません。製品の価値がターゲットにきちんと明確に伝わっていないことが売れない原因であることが多いのです。実際に見込み客は製品のネーミングを見て「これはこんな製品なんだ」という判断をします。だからこそ、多くの人は「ネーミング」から決めようとしてしまいます。そのため、「ネーミング」とその製品を使った先の未来を明確にイメージさせることが出来ません。そのため、多くの見込み客に「これは私のための製品だ」とイメージさせることが出来ず売れないという訳なのです。「ネーミング」を先に決めるのではなく、まずはターゲットの不安や悩みを深堀りし、製品を購入して得られるベネフィット1と、製品を使った先に得られるベネフィット2を考えてから、それをネーミングに落とし込んでいくという手順で必ず設計していく必要があります。
西村先生
つまり「何を言うのか?」を作り込む目的は、顧客が商品を見て「これは私のためのっ製品だ」とより強くイメージさせることなのです。「お茶」を「お茶」という製品として売るのではなく、「お茶」を「祈願済みのお守り」の価値として売れということなのです。
通販ライターあいけん
なるほどですね。
西村先生
また、この「何を言うのか?」を見て「なぜ、あたなが言う資格があるの?」という見込み客の疑問を解消してくれるのが「誰が言うのか?」の項目になります。例えばあいけんさんが店頭で「眼茶」というネーミングと、「祈願済みのお守り」というキャッチフレーズを見て製品に興味を持ったとします。その際に「なぜ、あなたがそれを言う資格があるの?」という疑問が浮かんできませんか?
通販ライターあいけん
確かに、なんでお茶の会社が「祈願済み」と謳えるのかがちょっと気になりました。
西村先生
そうですよね。この疑問を解消してくれるのが、「誰が言うのか?」なのです。具体的には「誰が言うのか?」で作り上げた4段構成のストーリーとこの「ネーミング」「キャッチフレーズ」を連動させることによって「自分はこういう経験をしてきた、だかこそコレを言う資格がある」と言うことができます。それを聞いて見込み客は「なるほど!」と納得して、製品を購入してくれるという訳なのです。お客様が商品を見て、ネーミングを見て、キャッチフレーズを見て、という一連の購買プロセスの中で、自然と「誰が言うのか?」「何を言うのか?」「商品」に一貫性を感じてもらい、その製品を買った先の将来像がパッとイメージができる。こういった状態を計画的に設計していくことで、競合他社との競争に巻き込まれずに自然とモノが売れていく仕組みが出来上がる訳なのです。
通販ライターあいけん
なるほどですね。
西村先生
ダイレクト通販マーケティング理論®を使うと「他の商品との差別化競争にそもそもならずにモノが売れていく」というのは、この「何を言うのか?」によって商品を単に、商品として売るのではなく、その人の経験したことに基づく価値観をベースに将来、手に入るイメージ像を見せて売っているために、自分でなければ作れない唯一無二の価値が市場に提供できているからこそなのです。これが、「UVPすなわち自身の価値観をを商品に投影して売る」ということであり、この「投影の仕方」を分かってしまえば、極端な話、どんな商品でも売れてしまいます。

西村先生
例えば、世界NO1コーチとして有名なアンソニー・ロビンスは知っていますか?
通販ライターあいけん
はい。
西村先生
アンソニー・ロビンスは単に「自己啓発」を売っているわけではありません。その先の「世界中の富豪との交流」という「自己啓発」を学んだ先のステータスとの繋がりを売っている訳です。実際に彼は全世界で何千人という人を集めて講演を行っています。だからこそ「世界NO1コーチ」として、あれだけ多くの人を巻き込むことができるのです。
通販ライターあいけん
あれだけ多くの人を巻き込むことができている背景には、このダイレクト通販マーケティング理論®️の考え方があるということなのですね。
西村先生
そういうことになります。確かに、ダイレクト通販マーケティング理論®を使わなくても、商品を商品として売っていても商品は売れます。しかし、その先が続かずに、どこかで売上が頭打ちになってしまい、売上がたたなくなる時期が必ず来ます。また、売上をあげ続けるために、広告費を投下して、走り続けなければなりません。ビジネスにレバレッジがかからないので、最終的に何か問題が起こった時に、体力的にも精神的にも、もっと言うと、金銭的にも困窮してしまうことになりかねません。私は、そういった悩みを抱える方をいままで山ほど見てきました。
通販ライターあいけん
だからこそ「お客様に商品を商品として売るな、商品ではなく『自分の経験したことに基づく価値観を世界観に変身させ、商品を使ったその先に待っている将来像』を売って、通販ビジネスにレバレッジをかける仕組みを作れ」ということなのですね!
西村先生
そういうことです!それが、小さな会社が実践すべき、ダイレクト通販マーケティング理論®なのです。全体設計や「何を言うのか?」を作る意味、また眼茶の例で、だいたい「何を言うのか?」のプロセスで何を作っていけばよいかが明確になりましたか?
通販ライターあいけん
はい。複雑なので、何をどう作っていけば良いかは大体理解できました。
西村先生
では、早速「何を言うのか?」を前述の①〜⑤のプロセスによって作っていきましょう。

ターゲット1名を明確にする

西村先生
まずは、先程ご紹介した顧客視点の流れの「お宝キーワード」を決めるために、ターゲット1名を明確にするところから始めていきます。先ほどご紹介しましたが「お宝キーワード」とは、「こんな悩みや不安があるよね」というターゲットである見込み客の抱える悩みや不安をインターネットで検索する際のシンプルなキーワードに置き換えたものです。顧客視点から見れば、このキーワードを見ると自然と自分の抱える悩みや不安を呼び起こされるというものです。それを決めるためにもまずは、どういう人をターゲットにするのかを明確にする必要があります。ここでしっかりとターゲットが明確になっていないと、キーワードから見込み客に自分の抱える悩みや不安を呼び起こす力が弱くなってしまいます。
通販ライターあいけん
なるほどですね。ターゲットを決める際に抑えておくべきポイントなどはあるのでしょうか?
西村先生
明確な1人のターゲットに絞ることです。
通販ライターあいけん
それはなぜですか?
西村先生
先ほど「ネーミング」「キャッチフレーズ」でお客様に「ベネフィット1」「ベネフィット2」を明確にイメージできるようにとアドバイスしましたが、ターゲットを広く取りすぎるとフワッとしたイメージになってしまいます。例えば、あいけんさんが腰痛に悩み治療院を探している際に、次の2つの治療院を見つけたらどちらに行きたいと思いますか?
  1. 腰痛専門の治療院!腰痛一筋20年!腰痛治療ならばお任せください!
  2. 肩こり、腰痛など痛みの治療ならお任せください!
通販ライターあいけん
間違いなく1の治療院に行きたいと思いますね。そちらの方が僕の悩みに直結していますし。
西村先生
1の方があいけんさんの悩みである「腰痛が治る」イメージが明確にできますよね。2のように肩こりも、と広げてしまうと少しフワッとしたイメージになってしまいます。ターゲットの設定でいかに明確な1人のターゲット像を作り込むかが重要なのです。
通販ライターあいけん
なるほど。だから1人のターゲット像という訳なのですね。僕の場合だとターゲットはどのように1人に絞り込めばいいのでしょうか?
西村先生
実はもう、Aさんがターゲットにすべき1人は決まっているんですよ。
通販ライターあいけん
えっ!いつ私が決めたんですか?
西村先生
実はこのターゲットは、『【第6回】9マス自分史の箱を活用してUVPを構築する』の記事で作ったUVPの構文に含まれているのです。確か、次の図があいけんさんのUVPの構文でしたね。
UVPの構文(〇〇〇にとって、△△△になるための、×××のサービス) 生きづらい世界を一生懸命生きる人にとって
夢と情熱が完全燃焼するための
ロマンで体中が満たされるサービス
西村先生
この1段目の「生きづらい世界を一生懸命生きる人」こそが、あいけんさんにとってのターゲットになる見込み客になります。UVP構文の「○○○にとって」の箇所が、見込み客に該当する1人のターゲットとなる訳なのです。

そのターゲットの不安や悩みを聞き出す

西村先生
ターゲットが1人明確になったら、今度はそのターゲットがどんな不安や悩みを持っているのかを書き出していきます。私の主宰する通販塾では、お宝キーワードのリストやツールを使用して、塾生の経営者のみなさんのUVP構文と合致するキーワードを見つけていきます。「ターゲットの不安や悩み」をお宝キーワードとして落としていったり、売りたい商品が決まっている人は、それを使う人や利用する人の「不安や悩みはなんだろう?」と考えたりしていますが、原則は「自分で考えないこと」です。
通販ライターあいけん
それはなぜでしょうか?
西村先生
あいけんさん自身がその不安や悩みを抱えていないからです。本当の不安や悩みは当事者にしか分かりません。
通販ライターあいけん
では「自分で考えない」場合には、どのように不安や悩みをリストアップしていけば良いのでしょうか?
西村先生
具体的には、インターネットのサイト、『教えて!goo』や『yhoo!知恵袋』などから見込み客の不安や悩みを探していきます。他には、女性雑誌・総合通販のカタログ誌などの記事にもヒントになる見込み客の「お悩みや不安」がわかりますので読んで見ると良いでしょう。
通販ライターあいけん
悩みや不安をリストアップした後はどうすれば良いでしょうか?
西村先生
そうしたら、次にターゲットサーチというキーワードツールを使って、ネットショップ、ECサイト、ネット通販に適した「お宝キーワード」を探していきます。ターゲットサーチとは、そのキーワードがネットショップ、ECサイト、ネット通販に適したキーワードかどうかを瞬時に評価してくれる「お宝キーワード」選定ツールです。4ヶ月間無料で使えるツールなので、可能であれば下記URLよりダウンロードしてみてください。(※4ヶ月目以降は月額でお金がかかりますので注意してください)
ターゲットサーチツールの詳細を見る

「お宝キーワード」の条件

通販ライターあいけん
そもそも、「お宝キーワード」の基準ってあったりするのでしょうか?
西村先生
はい。ターゲットサーチツールで「お宝キーワード」となりうるキーワードの条件は以下になります。
  • 検索ボリューム:5,000以上
  • 競合性:0.6以下
  • ECワード:あり
  • SEOワード適正:ダイヤモンド・プラチナ・ゴールド・ブロンズ
西村先生
この4つの条件を満たすものを「お宝キーワード」として奨励しています。先ほどのターゲットツールを使うことでこの条件を満足するお宝キーワードを見つけていくのがこのプロセスのゴールですが、原則は下図のようにUVP構文と合致する不安や悩みのキーワードを見つけるということです。ここでは原則にのっとり「お宝キーワード」探しを行なっていきます。

西村先生
では、さっそく「お宝キーワード」をあいけんさんのUVPから探し出していきましょう。まず、あいけんさんのUVPは次の通りですね。
UVPの構文(〇〇〇にとって、△△△になるための、×××のサービス)
生きづらい世界を一生懸命生きる人にとって

夢と情熱が完全燃焼するための

ロマンで体中が満たされるサービス

西村先生
まず、「生きづらい世界を一生懸命生きる人にはどんな悩みや不安があると思いますか?
通販ライターあいけん
そうですね・・・。生きづらい生活を送っていると、絶対、体に疲れが出ると思うんです。例えば、私にも下積みの時代があり、その頃は「生きづらいな」と思っていたのですが、私の場合には「疲れやすい」「疲れとれない」「寝ても寝ても眠い」というのが悩みでした。寝ても寝ても精神的に疲れているから、疲れが出やすいんです。朝起きてまず出るのが「ハァ〜」というため息だったり・・・。
西村先生
「疲れやすい」「疲れとれない」「寝ても寝ても眠い」どれもいいじゃないですか。これはあいけんさんという1人の感想ではありますが、一人ひとり状況は違っても「生きづらい生活」を送っていて、「疲れやすい」「疲れとれない」「寝ても寝ても眠い」という人は非常に多いと思いますよ。小説の世界でもよく「1人に共感する小説を書けば1,000人、1万人に共感される小説になる」と言われますが、1人の悩みを明確にするということは、ネットショップ、ECサイト、ネット通販市場で言えば1000人、1万人、10万人にも共通する悩みである可能性があるということなんです。
通販ライターあいけん
なるほどですね。
西村先生
他にも「生きづらい世界を一生懸命生きている人」の表情って、どこか曇りがちになってしまいますよね。その表情で生きていると、さらに人が離れていったり、卑屈になって人にあたってしまったり、さらに人生が悪い方向に向かって行くと思います。それはその人自身も分かっていると思います。だからこそ「笑顔になりたい」「輝きたい」と思っていると思うんです。そういう意味で「輝きたい」とか「キラキラ」とかもキーワードとして考えられますね。
通販ライターあいけん
そういった仮説をたててお宝キーワードを想定していくのですね。
西村先生
そうです。まずは、見込み客に検索される「お宝キーワード」を選定しないことには始まりません。では、次にこれをターゲットサーチツールを使って「疲れやすい」「疲れ とれない」「寝ても寝ても眠い」というキーワードがネットショップ、ECサイト、ネット通販ビジネスとして、需要あるキーワードかどうかを調査します。
通販ライターあいけん
出ました。
西村先生
いいですね。「疲れ とれない」を調べてみると、次のように「広告ワード」としても「EC(通販)ワード」としても適正であるという判断が出ましたね。

西村先生
また、SEOワード、つまり検索ワードとしても次の中のゴールドキーワードであると判断されています。

西村先生
ちなみに、どの部分がゴールドキーワードなのかは、下図によって判断します。

西村先生
このターゲットサーチツールの結果から、この「疲れ とれない」というワードは「生きづらい人を一生懸命生きている人」というターゲットの不安を明確に表すキーワードとして適しているという判断をすることができます。
通販ライターあいけん
なるほどですね。このターゲットサーチを使えば、私たちが書き出したターゲットの悩みや不安のキーワードを「通販に適しているか否か?」で科学的に判断してくれるという訳ですね。
西村先生
そういうことです。

解決策を提示する

西村先生
不安や悩みを表す「お宝キーワード」が決まったら、次に考えるべきは、その悩みや不安への「解決策を提示する」ということです。具体的には、上図のベネフィット1、ベネフィット2が解決策の提示にあたります。実はこの解決策も、もうすでにUVP構文の「△△△になるための」中に作られています。あいけんさんのUVPは「生きづらい世界を一生懸命生きる人にとって、夢と情熱が完全燃焼するための、ロマンで体中が満たされるサービス」ですから、「夢と情熱が完全燃焼すること」が「生きづらい世界を一生懸命生きる人」に提示できる解決策です。
通販ライターあいけん
では、もう解決策は考えなくて良いのでしょうか?
西村先生
いえ、このUVP構文の言葉をそのまま使うのではなく、ここからもう少しあいけんさんらしい言葉で深掘りをしていく必要があります。いくつか私が質問していきますので、それに答えるQ&A方式で深堀りをしていきましょう。
通販ライターあいけん
よろしくお願いします。
西村先生
まず、最初の質問です。「生きづらい世界を一生懸命に生きている人」というターゲットはどんな風な常識を持っていると思いますか?
通販ライターあいけん
そうですね・・・。「生きづらい世界」と表現している時点で、今の現状を周りの環境のせいにしているのが常識だと思います。例えば「生きづらい世界を一生懸命に生きている」と思っていた私の場合は、今まで自分がダメな理由を会社とか上司とか周りのせいにしていました。
西村先生
なるほど。「生きづらい世界を一生懸命に生きている人」にとっては「自分が生きづらいのは周りのせいだ」というのが常識だと考えられるという訳ですね。いいじゃないですか。これが「共通の敵(常識)」です。では、そういった常識を持つ人にとってどんな解決策がありますか?
通販ライターあいけん
「周りのせいではなくて自分のせい」ということでしょうか? 少なくとも私は「今まで自分が生きづらいのは周りのせいだ」と思っていたのですが、ある日恩師と呼べる人に指摘いただき「すべて自分のせいだ」ということに気づいてすべてが変わりました。だからこそ、そういった同じような状況の人を救いたいと「9マス自分史の箱(パンドラの箱)」で「生きづらい世界を一生懸命に生きている人を救う」ということをビジョンとして掲げました。
西村先生
いいじゃないですか。「自分が生きづらいのは周りのせいではなくて、自分のせいだった」という気づきがあいけんさん自身の解決策になったのですね。
通販ライターあいけん
はい。今でもその気持ちは忘れずに持ち続けています。
西村先生
このようにUVP構文から共通の敵(常識)と、新しい敵(気づき)をあいけんさんの言葉で考えてみると、その新しい敵(気づき)こそがターゲットに対する解決策の提示になる訳なんです。次の表のようにまとめることができます。
UVP構文 生きづらい世界を一生懸命生きる人にとって
夢と情熱が完全燃焼するための
ロマンで体中が満たされるサービス
共通の敵(常識) 自分が生きづらいのは周りのせい
新しい敵(気づき) 自分が生きづらいのは自分のせい=解決策の提示
西村先生
そうです。よく気づきましたね。なぜここでもう一回やるのかというと、復習をしつつも「何を言うのか?」のベネフィット2と「誰が言うのか?」の必殺のキャッチフレーズが見込み客から見て違和感がないように、より一貫性のある設計にしていく作業をしています。
通販ライターあいけん
なるほどですね。これは、前述の第二章のストーリーの部分で作成しましたよね。
通販ライターあいけん
すいません、ちょっと分かりづらかったので、詳しく説明をお願いします。
西村先生
わかりました。見込み客は製品を購入する際、「製品」見て、「ネーミング」見て、「お宝キーワード」から見込み客のお悩みや不安が、「それって、自分のこと?」という風に自分事化されてから、「ベネフィット1」からの「ベネフィット2」をイメージします。それをイメージできて初めて見込み客は、初めて「あっ、なるほどね!」と思う訳です。ここで「あっ、なるほどね!」とギャップが入らないと、顧客に共感や共鳴が生まれません。「誰が言うのか?」の4段構成のストーリーがあるのは、まさにこの「あっ、なるほどね!」をつくるためなのです。だからこそ「誰が言うのか?」の部分で最後に語る「UVPに基づく必殺のキャッチフレーズ」の箇所と、「何を言うのか?」のベネフィット2のキャッチフレーズが違和感なく合致していないと、一貫性が生まれてきません。それは、違和感となって、見込み客の共感、すなわち購買につながりにくくなってしまいます。
通販ライターあいけん
なるほどですね。
西村先生
もっと言えば、今悩んでいる人にとっての新しい気づきとなるメッセージがベネフィット2につながり、ベネフィット2から作った端的に表現したものが、製品のネーミングにつながってくるのです。この一貫性を設計しておかないと、顧客に伝播はしません。しかし、「気づき」をそのまま伝えても、人は無意識のうちに「見ない」「信じない」「行動しない」という壁を持っているので、なかなか事業者の言いたいことは伝わりません。「見ない」を突破するため必要な技術が、ギャップです。
通販ライターあいけん
ギャップですか・・・。
西村先生
難しく考える必要はありません。先ほどご紹介した「えっ、なるほどね!」と思わせるのがギャップです。「えっ、なるほどね!」というギャップ法で伝えないと全く巻き込みすることは難しくなります。次の9つの切り口でしっかりとギャップを作り込むことが大切になってきます。
  1. 価格訴求
  2. 限定感
  3. 実績訴求
  4. 不安、悩み訴求 ⇔ (安全・安心訴求)
  5. 年齢訴求
  6. 実感訴求(気づき)
  7. トレンド・新規性訴求
  8. 歴史訴求
  9. 機能性訴求(スペック)
通販ライターあいけん
ちなみに、ここで「天然○○成分が入っているから、疲れにいいんです」といった権威性や特徴を述べる(記載)するのはダメなんでしょうか?
西村先生
そのやり方は、大手企業の手法なので、競合他社との競争に勝てる企業体力がなければ使ってはいけません。私たちのような小さな通販会社がそういった大手のやり方を真似してしまうとすぐに淘汰されてしまいます。この事は「ネット通販・ECサイト・ネットショップを開業して成功する人と失敗する人の違い」の記事でも詳しく書かれていますので、合わせて読んでみてください。
通販ライターあいけん
そうなんですね。
西村先生
また、ここであいけんさんのような小さなネット通販会社が権威性を使ってターゲットに解決策を提示してしまうと、最終的にコンセプトやキャッチフレーズ、ネーミングにはすべてその権威性が表れてしまい、「誰が言うのか?」でせっかく作り込んだストーリーと大きなズレが生じて一貫性を失います。これが違和感となり顧客に伝わり売れなくなってしまうのです。何度も言いますが、ここで大切なのは「誰が言うのか?」「何を言うのか?」そして商品すべてに一貫性を持たせることです。ですから、絶対に「天然○○成分配合」「特許取得」などは主張してはいけません。
通販ライターあいけん
わかりました。注意します!

コンセプト(一言で言うと、どうすごいのか?)

西村先生
ターゲットへの解決策を作り込んだら、次に商品コンセプトを作り込んで生きます。商品コンセプトとは「一言で言うと、どうすごいのか?」です。具体的には、③で作った「解決策」を顧客に提示して、一体どのようなベネフィットを顧客が得られ、さらにその先にどのような将来を達成できるのかを一言で表したのがコンセプトです。つまり、ここでは先ほどご紹介した「ベネフィット1」と「ベネフィット2」を作り込んでいきます。ここでもQ&A形式でまずは深堀りから行っていきましょう。
通販ライターあいけん
よろしくお願いします。
西村先生
ではまず、あいけんさんが今回開発する商品を使うことで「自分が生きづらいのは自分のせいなんです」という解決策を経て、一体、見込み客はどんなベネフィットを得ることができますか?

 

通販ライターあいけん
そうですね、自分の中の夢と希望が完全燃焼できるようになります。つまり、夢や希望に向かって歩くことに完全燃焼できるようになるということです。
西村先生
いいですね。では、もう少し聞きますが、「自分の中の夢と希望が完全燃焼できるようになる」ことでどのような将来を得ることができますか?
通販ライターあいけん
ロマンで体中が満たされ、達成感のある毎日を送れるようになります。
西村先生
それが「ベネフィット2」の顧客が商品を使って得られる価値であり、コンセプト(一言で言うとどうすごいのか?)になります。これまでに作り込んできたことをまとめると次のようになります。
UVP構文 生きづらい世界を一生懸命生きる人にとって
夢と情熱が完全燃焼するための
ロマンで体中が満たされるサービス
共通の敵(常識) 自分が生きづらいのは周りのせい
新しい敵(気づき) 自分が生きづらいのは自分のせい=解決策の提示
ベネフィット1(解決策を得てどんなベネフィットが得られるのか?) 自分の中の夢の希望が完全燃焼できるようになる
ベネフィット2(ベネフィット1を得てどんな将来を実現することができるのか?)=コンセプト ロマンで体中が満たされ、達成感のある毎日を送れるようになる

キャッチフレーズ

西村先生
ここではいよいよ、④で作成した商品コンセプトをベースにキャッチフレーズを作っていきます。商品コンセプトより短くしたのがキャッチフレーズです。先程もご紹介したとおり、このキャッチフレーズと「誰が言うのか?」の必殺のキャッチフレーズは連動していなければなりません。
通販ライターあいけん
まったく同じ言葉とうことでしょうか?
西村先生
いえ、全く同じ言葉でなければならないという訳ではありませんが、意味合いとしては同じものにしなければなりません。
通販ライターあいけん
なるほどですね。
西村先生
では、早速キャッチフレーズを作りこんでいきますが、キャッチフレーズを作る上で重要なのが、全角13文字以内におさめるということです。あいけんさんの場合であれば「ロマンで体中が満たされ、達成感のある毎日を送れるようになる○○(商品)」というコンセプトを13文字全角相当以内にまとめてみてください。
通販ライターあいけん
なぜ13文字全角相当でなければならないんですか?
西村先生
脳科学的に13文字全角相当の文字数が人が一度に知覚できる範囲の限界だと言われているからです。実は、yahoo!トピックスの見出しなどもすべて13文字全角相当以内で作られています。
通販ライターあいけん
なるほどですね。
西村先生
では、早速コンセプトを13文字以内でまとめてみてください。
通販ライターあいけん
「ロマンに溢れた世界を作る」ですかね。
西村先生
なかなかいいですね。このように、コンセプトを13文字以内にまとめたものがキャッチフレーズとなります。もっと言えば、キャッチフレーズをさらに短くしたものが表現した言葉こそが、商品のネーミングになります。先ほどご紹介した「眼茶」の場合では、このキャッチフレーズが「祈願済みのお守り」であって、それを短く表現したものが「眼茶」という商品のネーミングになっています。
通販ライターあいけん
すべて相関性があるのですね。
西村先生
そうなんです。
通販ライターあいけん
では「ロマンに溢れた世界を作る」にします!これですべて「何を言うのか?」というのは完成したという認識で良いのでしょうか?
西村先生
いえ、最後に第二章で作成した4段構成のストーリーの最後の「UVPに基づく必殺のキャッチフレーズ」と「何をいうのか?」で作成した「キャッチフレーズ」の意味付けのニュアンスが合致するかどうかを確かめます。理由は、もう分かりますよね?
通販ライターあいけん
もう大丈夫です。一貫性を出すためですよね。
西村先生
その通りです。確か、あいけんさんが『【第7回】4段構成のストーリーを作成する』で作成した必殺のキャッチフレーズが以下でしたね。
UVPに基づいたキャッチフレーズ だからこそ、今度は過去の自分のように人生を生きづらいと思っている人が感動し、涙を流し、再び「頑張ろう」とワクワクするようなロマンを提供していきたい。
西村先生
では、このUVPに基づいたキャッチフレーズと今回「何を言うのか?」で作成したキャッチフレーズ「ロマンに溢れた世界を作る」が意味的に合致するかどうかを確かめます。見た所表現は少し違いますが意味としては合致しています。大丈夫ですね。ここで意味が合致しなかった場合には、再度ストーリーを切り出す箇所を変えてみたりしながら整合性を取っていきます。この調整がすごく大切なんです。

「何を言うのか?」の作成事例

西村先生
ここまで、駆け足で「何を言うのか?」について、通常セミナーで1日かけておこなう内容を説明してきましたが、理解できましたか?
通販ライターあいけん
多分大丈夫だと思いますが、実際のネット通販事業などで「何を言うのか?」が作られた事例があると、すごく理解の助けになるのですが、何か事例をご紹介いただくことは可能でしょうか?
西村先生
もちろんです。では、私がコンサルティングを行っている福岡県八女市の松尾農園さんの事例で「何を言うのか?」の作成プロセスをもう一度おさらいしてみましょう。
通販ライターあいけん
ありがとうございます。

西村先生
まず、松尾農園さんのUVP構文と「誰が言うのか?」の4段構成のストーリーは次のようになります。
UVP構文 【○○○にとって】土地を愛して、人の幸せを願い、命を育む「農魂」を大切にしたい人にとって
【△△△になるための】日々の小さな活動の積み重寝ながら、地域や世界中の人たちのお役に立つための
【×××のサービス】身体への影響が強い農薬を使わないサービス
※もう一つのUVPとして「『百姓が地球を救う』をお客様とともに一緒に実現できる世界を築いていくサービス」を設定
4段構成のストーリー はじめまして松尾農園グループの代表の松尾高生です。
私は百姓3代目になります。祖父の時代から始めた百姓ですが、当時はみかんの生産に力を入れておりました。
当時はまだまだみかんは珍しく、見た目重視のピカピカした綺麗なみかんは消費者に受け入れられ高い収入が得られておりました。しかし、そのみかんを育てる背景には現在では劇薬に指定されるような農薬を大量に使う農法が一般的であり、農薬を散布した日には、頭痛や皮膚のかぶれに悩まされておりました。その祖父の姿に、父は生産者がこのように体に悪い影響を与える農薬を使ってできた農産物を消費者は食べて健康に影響はないのだろうか?もっと、作る人、食べる人が安心して食べられる農法はないのだろうかという疑問から、有機農法や減農薬農法の取り組みを始め、同じ志をもつ仲間とともに生協さんへの出荷を始めました。その後、少しずつ有機農法での栽培も軌道にのってきた平成3年。オレンジの輸入自由化が始まりみかんの価格が暴落し始め、みかんの収益の減収をどうにかできないかと考えました。そこで目をつけたのが、米の収穫後に作付けをおこなっていない田んぼでした。 その裏作として、玉ねぎの生産を開始しました。玉ねぎの生産ができるなら、おなじユリ科の作物であるにんにくも生産できないかとチャレンジが始まりました。国内の一番の産地である青森から種を取り寄せましたが、気候が合わずに失敗の連続。そして3年の月日をかけてやっと八女の気候にあったにんにくに出会うことができました。さて、私はというと小さいころは・・・我が家は、お小遣い制ではなく、アルバイト制の幼少時代でした。
小学高学年になると、家の仕事を丸1日やったら500円と結構なお金をもらっていました。
(これを、近くの駄菓子屋の当たりクジ入りのガチャポンで一気に使い、一瞬にして一日のアルバイト代がなくなってしまったのが、ギャンブル卒業のいい思い出です^^;)高校、大学と進学するなかで、実家のアルバイトは続けていました。雨の日は、父は事務所で書物をしておりましたが、ふらっと遊びにきた地域の方が、新しい商品についてのアドバイスを求められいろんな話をして、ワクワク元気な姿で帰られる様子を見ていると、父の仕事もなんだか面白そうと思っていました。大学卒業後、食品関係やコンサル業務を行う会社の就職活動するなか、テレマーケティング会社へ就職入社4年目が入るころ、父より家の仕事を継いでみないかとアプローチを受けて平成17年に家業に就職。小さいころからパソコンが好きだったので、社内のシステム化やコスト削減に取り組みました。平成20年には私に大まかな事業の運用をまかせて、大好きだった畑作業の生産拡大にと意欲的に活動していきました。ある程度順調に事業が進んでいたなか、父はくも膜下により急に戻らぬ人になってしまいました。
私が家業に入り4年目のことでした。事業所のスタッフ、父の代からの生産者、お取引先等多くの方からたくさん支えてもらい、なんとか今日まで事業を続けて来ることが出来ました。これまで受けたご縁をお返しをし、なにより先代まで続けてきた取り組みを後世まで続けていけるために平成23年に「株式会社 松尾農園グループ」と法人化を行い、翌年24年に農生産法人の認可を頂きました。会社のテーマは「百姓は地球を救う」
後世の代まで常に夢を追い続ける大きなテーマを設定させていただきスタッフ一丸となり、生産、加工、販売を通じて、地域の活性化、海外の活性化を進めています。父が手がけたにんにく生産を更に確立させるため、平成24年6月に農水省より『にんにくの機能性を生かした加工品の新規開発と自社生産・販売拡大事業』をテーマに六次化産業取組への認定を頂きました。

この取り組みを福岡県、更に、九州を一つとしてのにんにく生産による地域活性化を目指し、平成29年4月に『九州にんにく生産振興協会』を設立し微力ながら地方創生に挑戦しています。

西村先生
ここからまず「明確な1名のターゲット」を設定します。これはUVPの「○○○にとって」ですでに決めてあるので、それを使っていきます。
ターゲット1名を明確にする 土地を愛して、人の幸せを願い、命を育む「農魂」を大切にしたい人にとって
西村先生
次にターゲットの抱える不安や悩み(痛み)を書き出していきます。お宝キーワードもここで決めていきましたね。松尾農園さんの場合、「土地を愛して、人の幸せを願い、命を育む「農魂」を大切にしたい人」をターゲットとして、不安や悩みとして次のようなものをリストアップしていました。
そのターゲットの不安や悩みを聞き出す 過疎化と高齢化が進み、故郷の農業を守るために人手が足りない
西村先生
次にこのターゲットの不安や悩みに対する解決策を提示していきます。この場合ターゲットが常識としていることは「諦め」です。いくら土地を愛して、人の幸せを願い、命を育む「農魂」を大切にしたいと思っていても、過疎化と高齢化が進み、人手が足りずに草刈りすらもできない、そんな状態ではとても故郷の農業を守っていくことなんてできない、でもこんな田舎に人なんて今更来ないだろうという「諦め」が常識になっています。
通販ライターあいけん
では、その「諦め」の解決策としては、「新しい挑戦を行い、故郷に人が定期的に来る仕組みをつくる」ことですか?
西村先生
その通りです。そのため、UVP構文から共通の敵(常識)と新しい敵(気づき)は次のようになります。
UVP構文 【○○○にとって】土地を愛して、人の幸せを願い、命を育む「農魂」を大切にしたい人にとって
【△△△になるための】日々の小さな活動の積み重寝ながら、地域や世界中の人たちのお役に立つための
【×××のサービス】身体への影響が強い農薬を使わないサービス
共通の敵(常識) 過疎化と高齢化が進み、故郷の農業を守るために人手が足りない
新しい敵(気づき) 新しい挑戦を行い、新しい販売チャネルを使って、故郷に人が定期的に来る仕組みをつくる
西村先生
また、ターゲットの不安や悩みに対する解決策としては次のようになっています。
解決策を提示する 新しい挑戦(減農薬・無農薬・有機農法へのチャレンジ、米の裏作としてにんにくの栽培にチャレンジ、地域活性化)を行い、新しい販売チャネルを使って。故郷に人が定期的に来る仕組みをつくる
西村先生
ギャップは「普通は過疎化や高齢化による人不足の問題を、故郷に人が定期的に来る仕組みを作ることで解消する」という点です。普通は過疎化や高齢化の問題は個人ではどうすることもできず、また国や自治体もどうすることもできず諦めてしまうところ、ビジネスの力で人が来る仕組みを作るという点が良いギャップとなっています。
通販ライターあいけん
確かに、ビジネスの力で地域活性化は聞いたことがありますが、人を定期的に来る仕組みを作るのは聞いたことがありません。
西村先生
そうでしょう。今松尾農園さんはビジネスの力で故郷の八女市の農業を守ろうとしているのです。応援したくなりませんか?
通販ライターあいけん
はい。すごく応援したくなります!
西村先生
では、次にターゲットへの解決策を作り込んだら、商品コンセプトを決めていきます。コンセプトとは「一言で言うと、どうすごいのか?」でしたね。その商品を使うことでどんなベネフィットを得ることができるのか?(ベネフィット1)、そして商品を使うことでどんな未来を実現することができるのか(ベネフィット2)を決めていきます。松尾農園さんの場合には、次のようになります。
UVP構文 【○○○にとって】土地を愛して、人の幸せを願い、命を育む「農魂」を大切にしたい人にとって
【△△△になるための】日々の小さな活動の積み重寝ながら、地域や世界中の人たちのお役に立つための
【×××のサービス】身体への影響が強い農薬を使わないサービス
共通の敵(常識) 過疎化と高齢化が進み、故郷の農業を守るために人手が足りない
新しい敵(気づき) 新しい挑戦を行い、新しい販売チャネルを使って、故郷に人が定期的に来る仕組みをつくる
ベネフィット1(解決策を得てどんなベネフィットが得られるのか?) にんにくを育てて地域を元気に、食べてもらい元気に、出会って元気に、いつも元気を提供し続けられる
ベネフィット2(ベネフィット1を得てどんな将来を実現することができるのか?)=コンセプト にんにくマン
西村先生
最後に先ほどの商品コンセプトをベースにキャッチフレーズを作っていきます。松尾農園さんの必殺のキャッチフレーズは「ご縁の恩返し、先代の想いをカタチにしたい」です。
通販ライターあいけん
ちなみになんですが、なぜ「にんにくマン」なのですか?
西村先生
なぜ、にんにくマンなのか、それは次のようなことが動悸となっているそうです。

私も子供を授かり、一緒にアンパンマンを見て、アンパンマンの有り方に大変感銘を受けました。 アンパンマンマーチの最初の歌い出し『何の為に生まれて 何をして生きるのか 答えられないなんて そんなのは嫌だ! 今を生きることで 熱いこころ燃える だから君は行くんだ微笑んで。』 私を応援するようなこの歌詞をあらためて感動し、更にアンパンマンたいそうの歌詞に『アンパンマンは君さ 力のかぎり ほらキラめくよ 君はやさしいヒーローさ』 この歌詞に、にんにくマンの師匠はアンパンマンだ!と勝手に盛り上がり、今では黄色の長靴にマントとバージョンアップしてみんなに笑顔を提供しています。 私は、百姓が地球を救う、というビジョンを掲げて「にんにくを育て元気に、食べてもらい元気に、出会って元気に、いつも元気を提供し続けたいと思っています。

通販ライターあいけん
なるほどですね。やはり松尾農園さんのように「何を言うのか?」が実際のネットショップ、ECサイト、ネット通販ビジネスにおいてどのように構築されているのか、その作成事例をご紹介していただけたおかげで、理解がより深まりました。ありがとうございます。

まとめ

西村先生
「何を作るか?」を作り込むためには、どの部分とどの部分が連動していてという上図のような複雑な構造を理解しておく必要がありますが、最終的には「誰が言うのか?」から見ても「何を言うのか?」絡みても、顧客視点の商品からみても、共感が生まれるための一貫性を作っているのです。この一貫性があるからこそ、より深い共感が生まれ、顧客に「私のための商品だ」と思わせることができるのです。これがダイレクト通販マーケティング®を使った売れる通販ビジネスのやり方の極意になります。
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監修者紹介 監修者一覧

西村 公児

西村 公児

東証一部上場企業、年商600億円の大手通信販売会社で販売企画から債権回収まで通販実務を16年経験。その後、化粧品メーカーの中核メンバーとして5年マーケティングに参画。

年商253億円のニュージーランドのシンボルフルーツ企業の販促支援でレスポンス率を2倍にアップ。

講演会や主宰する10億通販塾の経営者、延べ300名以上に「ダイレクト通販マーケティング理論」及び、「LTVベルトコンベア理論」を提唱し、『熟練技術者による技能継承訓練』の認定研修講師として活躍。

更に、国内の注目ビジネスモデルや経営者に焦点を当てたテレビ番組「ビジネスフラッシュ」に出演、東洋経済オンラインに記事連載。

また、著書にはベストセラーとなった、伝説の通販バイブル(日本経済新聞出版社)、【小さな会社】 ネット通販 億超えのルール(すばる舎)がある。

現在、多摩大学 経営情報学部の非常勤講師として「ビッグデータの活用法」について学生に教える。

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  • 【第6回】9マス自分史の箱を活用してUVPを構文化する

  • 【第7回】4段構成のストーリーを作成する

  • 【第5回】マンダラート発想法を使って思考を広げる