【第3回】売れるネット通販の仕組みに必要不可欠なUVPの作り方
ダイレクト通販マーケティング理論®を使った売れるネット通販・ECサイト・ネットショップの仕組みを構築していく上で一番重要なものがUVPです。
本記事では、UVPが一体どういうものなのか、また、なぜ売れるネット通販の仕組みに必要不可欠なのか、またそれをどのように作っていくのかを一から詳しく解説していきます。
Contents
◉売れるネット通販の仕組みになぜUVPが重要なのか?
UVPとは、Unique Value Propositionの略称で、「顧客に提供できる唯一無二の価値」のことを指すマーケティング用語です。
具体的に言えば、UVPとは、自社(自分)が一体どのような個性を持っている何者なのかを文字に落とし込んだものです。もっと簡単に言えば、自社(自分)の在り方を文字として示したものです。
なぜ、ダイレクト通販マーケティング理論®を使ったネット通販ビジネスにおいてUVPが重要なのか?それは、UVPこそが小さな通販会社が競合ひしめく市場で、価格競争や性能競争に巻き込まれずに、売上をのばし続ける唯一の方法であるからです。
なぜここまでいいきれるのか、それには次の2つの理由があります。
理由1:UVPが絶対比較であること
理由2:小さい会社がお客様を巻き込める最大の要素がUVP
それぞれどのような理由なのかを詳しく解説していきます。
理由1:UVPが絶対比較であること
少し抽象的でわかりにくいと思いますが、よく似た意味で使われるマーケティング用語であるUSPとの違いを考えてみると分かりやすいと思います。
USPとは、Unique Selling Propositionの略称で、「顧客に提供できる独自の売りや強み」を表します。
主にUSPは、商品やサービスの特徴や価格、性能、成分など競合他社などと比較されやすい項目の中での独自の売りや強みを指します。
「USPを見出すことで他社と差別化を図る」というのが一般的なマーケティング手法として知られています。
しかし、元々、価格や性能、成分などは比較されやすいと同時に、競合他社が簡単に真似出来てしまうものなので、例えUSPを見出したとしてもすぐに真似されてしまい、そこから価格競争や性能競争などに発展してしまいます。
そういった競争においては、資金力や社会的影響力、信用力がものを言います。
例えば、サプリメントとして小さなネット通販会社が売っていたものを、大手が資金を投下して、よりお客様にとって信頼性の高い医薬品として販売してしまえば、小さなネット通販会社のお客様は一気に奪われ、売上が低下してしまいます。
医薬品の認可には非常に複雑な手続きと、多大な資金が必要なため、資金力の乏しい小さなネット通販会社が簡単にできるようなものではありません。
また、大手通販会社は社会的影響力や信用力があるため、USPのような比較対象になりやすい価格や性能、成分などが他社よりも優れていることを示せば売れます。
しかし、ほとんど名前も知られていない小さな通販会社がたとえ大手通販会社よりも性能の良いものや成分が良いものを販売したとしても、お客様に信用してもらえずなかなか売れません。
つまり、USPで差別化が図れるのは、資金力や社会的影響力、信用力のある大手通販会社だけであり、小さな通販会社がUSPで差別化を図っていくのには、限界があるということなのです。
一方でUVPは、自社(自分)の個性(らしさ)を商品に投影させるため、自社(自分)の価値観や世界観を通して価値がお客様に伝わります。そのため、比較対象になることはありません。
このように、UVPとUSPの決定的な違いは、USPが相対比較なのに対し、UVPが絶対比較であるということです。
全く同じ個性をもつ会社は2つとして存在しない以上、このUVPをしっかりと構築していくことで価格競争や性能競争などに巻き込まれることなく、他社と差別化ができてしまいます。
USPのように「A社とB社とC社で比較した結果、A社の方が安かったからA社の商品を買おう」と言った具合に「他社と簡単に比較される差別化」ではなく、そもそも他社との比較対象にならなない、比べられないために「A社から買いたい」と強固な差別化を図ることができるのがUVPの最大の特徴です。
理由2:小さい会社がお客様を巻き込める最大の要素がUVP
- エビデンス(実証)
- パワー(権威)
- ストーリー
- 文化(世界)
エビデンス(実証)とは?
パワー(権威)とは?
ストーリーこそが中小企業が使える最強の武器
UVPは誰もが持っているモノ
UVPをネット通販に活用する方法とは?
通販の売り方の定義 | 人を通して「生き様」と「らしさ」を商品に投影させ、価値観で引き寄せ、世界観で惚れさせろ |
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創業社長でない場合にはどうすればよいか?
UVPの作り方
UVPを構成する5つの要素
誰が言うのか? | 自分が過去から未来にかけて一貫して持っている価値観 |
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何を言うのか? | 自分が商品やサービスを通して提供できる唯一無二の価値 |
ストーリー | 過去の栄光と挫折、そこから得られた教訓など様々なエピソードの中からUVPと一番合うものを切り出して創った自伝的なショートストーリー |
ギフト | 「相手に提供し続けて輝くこと」と定義。切り出したストーリーの中で一番印象的なシーン |
世界観 | その人の個性そのものから生まれてくる考え方(あり方)のこと |
9マス自分史の箱は、具体的には次のような1〜5の手順で創っていきます。
- 9マス自分史の箱を埋めてUVPのベースを構築する(※自分マッピングを含む)
- マンダラート発想法を使って思考を広げる
- 9マス自分史の箱を活用してUVPを構文化する
- 4段構成のストーリーを作成する
- 「何を言うのか?」を構築する(※取り扱う商品ジャンルの選び方を含む
つまり、私の子供が「父・母は『○○を△△とする』という壮大なビジョンの実現を目指していたが道半ばでこの世を去ってしまったんです・・・」と言えるようなものが「誰が言うのか?」の部分になります。これをたまに商品ありきで考えてしまう方がいらっしゃいます。頭が良く左脳的な思考をされる経営者の方に多いですね。
例えば「あなたのビジョンはなんですか?」と聞かれた時に「サプリメントの販売価格を今より30%安くする」と仕事の目標を答えてしまう人がいます。これは目標であって「ビジョン」ではありません。もし仮にこれを「ビジョン」とすると、墓石に「サプリメントの販売価格を今より30%安くする」と書くことになります。事業の目標としては素晴らしいんだけれども、これが墓石にかかれていると仮定するとなんだか少し違和感を感じませんか?
UVPを作り込む上で注意すべきポイント
・他人の無責任なフィードバックを受ける
・文章の体裁にとらわれない
・結果から逆算して答えをださない