小さな会社が新規事業を立ち上げ成功させる秘訣!どんな新規事業が成功しやすいのか?
これから新規事業を立ち上げて起業したいと思っている方や、今ある事業が軌道にのったため新規事業に乗り出したいと考えている経営者の方は多いと思います。
しかし、資金力も人手も、信用力もあまりない小さい会社、個人事業主が新規事業を立ち上げる際には、「どんな新規事業を立ち上げるか?」をよく考える必要があります。
大手であれば、1度失敗しても資金力や人手、信用力でリカバリーすることが可能かもしれませんが、小さい会社や個人事業主が新規事業に失敗すると、その影響が既存の事業などに影響して共倒れしてしまったり、命取りになってしまいます。
ここでは、小さい会社や個人事業主が新規事業を立ち上げる際に考えるべき注意点や、新規事業としてやってはいけない事業、おすすめの新規事業などを詳しく解説いたします。
Contents
新規事業を立ち上げるには3つの方法しかない!
新規事業を立ち上げる際に、何か「この新規事業がやりたい」というものがあれば良いですが、無い場合には、「どんな新規事業を立ち上げるべきか?」を考えなければなりません。
実は新規事業を立ち上げる方法は、大きく分けて次の3つしかありません。
- 関連する事業を立ち上げる
- 全く関係のない事業を立ち上げる
- ブルーオーシャンの事業を立ち上げる
まずはこの中からどの事業を立ち上げるかを考えていく必要があります。
方法1:関連する事業を立ち上げる
新規事業を立ち上げる方法の中で一番オーソドックスな方法が「今行なっている事業と関連する事業を立ち上げる」という方法です。
例えば、不動産事業を行なっていた会社が、芸能事務所を新規事業として始めた場合、今ある人手やこれまで培ってきたコネクション、ノウハウなどを活用することが難しくなります。
一からすべて人手やコネクション、ノウハウを作らなければなりません。
しかし、今ある事業と関連する事業を立ち上げれば、それらをフルで活用して新規事業を開始することができます。
例えば不動産事業を行なっていた会社が、レンタル会議室などレンタルスペース事業を始めたり、コワーキングスペース事業を始めたとすれば、不動産の人手やコネクション、ノウハウを活用することができます。
また、スーパーマーケットなど小売業が、インターネットを活用した通販事業に乗り出すのも関連した新規事業と言えます。
鉄道会社が鉄道の駅前に百貨店を作っているのも、鉄道による集客を活かせる関連した新規事業と言えます。
このように、比較的有利な状態で、リスクが少なく立ち上げることができるというのがこの方法の最大のメリットです。
しかし、関連する事業が「成功しやすい事業かどうか?」とは限りません。
実際に関連する新規事業を立ち上げて失敗してしまう例は少なくありません。
なぜなら、こういった関連事業の多くはすでに大手が手をつけている可能性が高いため、レッドオーシャンの競合の多い市場と言えます。
こういった場所に無名の小さい会社が参入しても、歯が立たない可能性が高いため、しっかりと事業構想やブランディングなどを作り込んで、戦略を立ててからでなければ、参入は難しいと言えるでしょう。
このように関連する事業はレッドオーシャンの市場に入らなければならないという意味でデメリットやリスクがあります。
方法2:全く関係のない事業を立ち上げる
全く関係の無い事業を立ち上げるのも、一つの新規事業の立ち上げ方です。
例えば、近年電気自動車や自動運転者の普及により、車事業に参入する事業者が増えました。
例えばインターネット通販大手のAmazonは自動運転技術で車事業に参入する可能性が示唆されていますし、電気機器大手のAppleも同じく自動運転技術で車事業に参入するとしています。
また、近年、電力自由化や再生可能エネルギーへの補助金などの影響で、多くの関係のない事業者が太陽光発電など再生可能エネルギー事業や電気事業に参入しました。
このように全く関係のない事業を立ち上げる場合、「ビジネスチャンスがある市場」への参入がほとんどです。
また、ビジネスチャンスのある市場は日々移り変わっていますし、腰の重い大手に比べて小さい会社は即断即決できるという強みから、比較的リスクが少なく参入し、成功しやすいと言えます。
しかし、市場はだんだん競合が増え、大手が参入し、どんどん荒れていきます。
人手も資金力も、信用力もない小さい会社の場合は、スピード感を活かして一気に勝ち抜けなければ、徐々に苦しくなっていきます。
体力のない小さい会社にとっては、勝ち続けるのが難しいというのが、全く関係のない事業を立ち上げる最大のリスクと言えるでしょう。
方法3:ブルーオーシャンの事業を立ち上げる
ブルーオーシャンとは、まだ市場ができておらず、競合が少ない事業のことです。
世の中に今までなかった商品やサービスを立ち上げ、市場を作り出す事業を立ち上げるため、リターンが大きいのが最大のメリットです。
しかし、世の中に認知させるところからスタートしなければならない上に、その新しい事業が成功するか見通しを立てることが難しいので、リターンが大きい分リスクが大きいというのがブルーオーシャンの事業を立ち上げる最大のデメリットと言えます。
小さい会社が失敗しやすい新規事業とは?
小さい会社は資金力や人手、信用度のある大手に比べて新規事業が失敗しやすいので、小さい会社は「成功しやすい新規事業」よりも、「失敗しにくい新規事業」を立ち上げるのがおすすめです。
小さい会社が新規事業で失敗する一般的なパターンは次の3つです。
- 途中で資金が尽きる
- ノウハウなど知識不足
- スピード不足
しかし、そもそも「どんな新規事業を選ぶのか?」という時点で失敗しやすいかどうかが決まってきます。
例えば長期目線で収益化するビジネスモデルなどは、資金力の無い小さい会社にとっては、失敗しやすい事業の典型です。
キャッシュフローが回らず、途中で資金がショートしてしまいやすい事業と言えます。
そのため新規事業を決める段階で、「失敗しにくい新規事業」を選ぶことが重要なのですが、そのためにもまず、小さい会社が失敗しやすい新規事業の種類について知っておくことが大切です。
主に次のような新規事業が小さい会社にとっての安易に参入してしまいやすく、失敗しやすい新規事業と言えるので、もし自分の立ち上げようとしている新規事業が当てはまる場合には十分注意しましょう。
失敗しやすい新規事業1:ブルーオーシャンの事業
ブルーオーシャンの新規事業は、競合がいないため小さい会社にとっては理想的な新規事業と思われがちですが、実は大きな間違いです。
ブルーオーシャンの市場で新規事業を始める場合には、まずその市場を世間に認知させなければいけません。
例えば今でこそ音楽のダウンロード購入やストリーミング再生は当たり前のサービスですが、かつては誰もが音楽がダウンロードで購入できたり、ストリーミング再生できるなんて時代を想像することができませんでした。
そんな中で、このサービスの事業で成功するために、まず「このサービスを利用するとこんなにいいことがあるんだよ!こんなに便利なんだよ!」と世間に認知させなければなりません。
もしこれを行わない場合、世間はこんなサービスがあることを知らないまま終わってしまいます。
このようにブルーオーシャンの新規事業は競合が少ない分、世間への認知から行わなければならないため莫大な資金力や影響力、信用力、人手が必要になります。
人手、資金力、影響力、信用力の乏しい小さい会社にとって、こういったブルーオーシャン事業を新規事業として立ち上げることは非常に難しいことなのです。
それでも、「新しいサービスを立ち上げるんだ!」という気持ち一つで根気よく続けたり、運が味方をして成功した例もありますが、非常にリスクが大きいため、失敗しやすい新規事業と言えます。
一方で、難しいからこそ成功した時のリターンが大きいというのもブルーオーシャンの事業の特徴です。
失敗しやすい新規事業2:大手の真似をした事業
大手がすでにやっている事業やビジネスモデルを真似した新規事業は、成功する見通しが立てやすいことから、小さい会社にとってはリスクが少ないように見えますが、実はこれも大きな間違いです。
大手のビジネスモデルは、大手の資金力や人手、信用力があってこそ始めて成り立つビジネスモデルであることが多く、小さい会社がやってもうまくいかないことがほとんどです。
中には大手の真似をした新規事業を立ち上げて成功した例はありますが、そのほとんどは大手の真似をした新規事業でありながら、大手ができないようなニッチなサービスが成功の鍵と言えます。
このように大手の真似は真似でも、大手ができないような構造をついたニッチな新規事業を立ち上げるというのは良いと思います。
例えば、これまでの大手スポーツジムではやってはいたものの、大手であるが故に力を入れられなかった、個人相手のオーダーメイドのパーソナルトレーニングサービスに着目して成功したのがRIZAP!(ライザップ)です。
また、大手のやりつくした既存技術をさらに高い技術で、さらに安くというジェネリック家電で成功を納めたのが、新潟県燕市の中小企業、ツインバード工業です。
このように大手の真似をした新規事業であっても、そのまま行うと失敗するため、ライザップやツインバード工業のように大手ができないニッチな市場をついていくというやり方が、小さい会社にとって適していると言えます。
失敗しやすい新規事業3:仕組み化できない新規事業
小さい会社は資金力だけではなく、何より人手が少ないことが新規事業を始める上で大きなネックとなります。
例えば社員10人程度の小さい会社が新規事業を始めるとした場合に、新しい従業員を雇うのは非常にリスクが高いですし、かといって既存の事業から人を引き抜くのも難しいのが実情です。
そのため、社長自らが始めることができ、人手がなくとも仕組みで動かせる新規事業であるという点が立ち上げる上で重要になってきます。
「仕組み化できる新規事業」というのは、「レバレッジが効く新規事業」とも言えます。
社長一人で始めることができて、仕組みさえ作ってしまえばあとは人手がなくてもビジネスが回ってくれて、かつレバレッジが効く新規事業が小さい会社にはおすすめです。
一方で、新規事業を始めるにあたり、人手が必要だったり、軌道に乗るまでに長い年月を必要とするような事業では、資金が途中で尽きてしまったり、人手が足りず立ち上げてもビジネスを回すことができないという結果になってしまいます。
そのため仕組み化できない新規事業は、小さい会社の新規事業としてはおすすめできません。
小さい会社が成功しやすい新規事業とは?
小さい会社が成功しやすい新規事業の条件は次の4つです。
- 少資金で開始できる
- 社長1人で始められて、仕組みでビジネスが回る
- ほとんどの工程をアウトソーシングできる
- 小さい会社でも成功しやすい
小さい会社が新規事業を始めようとする際にネックとなるのは「少資金」「人手不足」「体力がない」という点です。
そのため、数百万円程度の少資金で始められて、社長1人でも始められて、ビジネスが大きくなってきても人手があまりかからずに運営できるという条件を満足していることが非常に大切です。
小さい会社にはネット通販が新規事業としておすすめ!
実は、小さい会社が新規事業として立ち上げて成功しやすい代表的な事業が、ネット通販事業なのです。