ネットショップ・ネット通販・ECサイト・の集客を広告運用で行う前にやっておくべきドライテスト
Contents
ネットショップやECサイト・ネット通販事業の集客に広告運用は必要不可欠!
ネットショップやECサイト、ネット通販を開業しただけでは、新規顧客を集客することはできません。
つまりは売り上げをあげることはできません。
なぜならこちらからお店の存在をアピールしなければ、見込み顧客にお店の存在を認知してもらえないためです。
例えばリアルな店舗なども開店しただけでは新規顧客を集客することは難しいと思います。
そこで、チラシを配ったり、看板を出して目にとまりやすくしたり、お店側からお客様にお店の存在をアピールする工夫をしていく必要があります。
簡単に言えばこれが「広告」です。
ネットショップやECサイト、ネット通販の場合には、リアルな店舗に比べて「たまたま通りかかって目に止まった」ということも一切ないので、広告によってお客様にお店の存在をアピールすることがより重要になってきます。
次の表は「各業界の売上高に占める広告宣伝費の割合」を示しています。
表1、各業界の売上高に占める広告宣伝費の割合
食品・健康食品業界 | 約10% |
---|---|
外食・関連サービス業界 | 約5% |
不動産業界 | 約4% |
教育業界 | 約3% |
サービス業界 | 約15〜20% |
化粧品業界 | 約10% |
流通業界 | 約1%〜3% |
自動車業界 | 約1〜2% |
飲料業界 | 約5% |
金融業界 | 約1〜5% |
ネット通販・ECサイト・ネットショップ業界 | 約20%以上 |
【参考元:日本通信販売協会「第34回通信販売企業実態調査報告書」より】
他の業界に比べて、ネット通販・ECサイト・ネットショップ業界がいかに広告を多く打つ業界かが一目で分かると思います。
しかし、ただお金をかけて広告を打って、闇雲に集客しただけでは、売上を継続的に上げ続けることは難しいと言えます。
なぜなら、いくら見込み客を集めても、ネット通販、ECサイト、ネットショップでお客様が「買いたい」という気持ちにならなければ、集客はできても、売上につながらないからです。
「せっかくお金をかけて広告を打って、見込み客を集めても全然売上があがらない」これでは意味がありません。
そういう事態にならないために重要なのが、ドライテストです。
本記事では、ネットショップやECサイト、ネット通販を開業して、集客を始める前に行うべきドライテストのやり方と、その判断基準について詳しくご紹介いたします。
ネット通販・ECサイト・ネットショップの広告の種類
ネット通販・ECサイト・ネットショップなどで使われる広告には大きく分けて3つのタイプがあります。
「Web媒体の広告」と「紙媒体の広告」「電波媒体の広告」です。主にそれぞれ次のような種類の広告があります。
表1、広告の種類
Web媒体の広告 |
|
---|---|
紙媒体の広告 |
|
電波媒体の広告 |
|
ネットショップ・ECサイト・ネット通販の広告の種類については、次の記事で詳細に解説しておりますので、合わせてお読みください。
>>「ネット通販・ECサイト・ネットショップの広告の種類と広告宣伝費の目安とは?」
ただアクセスを集めてもダメ!広告運用を行う前にやっておくべきドライテストとは?
ドライテストとは、構築したネットショップやECサイト、ネット通販が「通販として今後売上を上げ続ける見込みがあるかどうか?」を実際に低予算で広告を打ち、最終判断するテストのことです。
よくネットショップやECサイト、ネット通販は穴の空いたバケツに、見込み客は水に例えられます。
<水の図>
例えば、バケツの穴が大きい状態で、大量の水を流しても、なかなか水を貯めることはできません。
また、この状態では水の多くが流れ出てしまうため、水を一定量貯め続けるためには大量の水を流し続けなければなりません。
一方でバケツの穴をより小さくした状態で同じ量の水を流すとより効率的に水を貯めることができます。穴が大きいバケツに比べて水が流れ出る量も少ないため、同じ量の水を貯め続けるために必要な水の量も少なくて済みます。
つまりは、構築したネットショップ・ECサイト・ネット通販が売上に繋がりやすい状態なければ、広告の垂れ流しに繋がってしまい、それを補うために多くの広告費用がかかってきてしまうと言うことです。
そういった事態を未然に防ぐために、まずドライテストによって売上に繋がりやすい状態かどうか、をチェックし、もし仮に売上に繋がりにくい状態になっていたら、広告を打つ前に、それを修正していくことが大切です。
ドライテストのやり方
ドライテストは、Web媒体の広告の1種であるPPC広告(リスティング広告)で行います。なぜこの方法をとるのかというと、次の理由から、一番低コストで精度の高い検証ができるためです。
- 商品やサービスに興味がありそうな見込み客に対してピンポイントで広告が出せる
- 費用を調整できる
費用は10万円以下(推奨は5万円〜10万円)で行うことができます。ちなみに、リスティング広告とは次の図のように、GoogleやYahoo!などの検索結果内容に応じて表示される広告です。
次の1〜4がドライテストの検証手順になります。
- キーワードのリストアップ
- キーワードの選定
- リスティング広告を打ち、結果が基準を満足しているかどうかチェック
- ネットショップ・ECサイト・ネット通販を改善
キーワードのリストアップ
リスティング広告を行うためには、まず広告を出す「キーワード」を選定する必要があります。
先ほど簡単にご紹介した通り、リスティング広告はGoogleやYahoo!の検索結果に応じて表示される広告です。
つまりは、取り扱う商品やサービスを購入しそうな見込み客が検索しそうなキーワードを選定して、そのキーワードに対してのみ広告を出すことができるため、見込み客に対してピンポイントで広告を打つことができます。
そのため、リスティング広告を行う際には、まず取り扱う商品やサービスを購入しそうな見込み客が入力しそうな検索ワードを推測し、リストアップする必要があります。
例えば、取り扱う商品が「ニキビケアのサプリメント」の場合を考えてみましょう。
「ニキビ サプリ」というキーワードで検索する方は「ニキビ対策の方法」を探している方が検索している可能性が高いので、そこに「ニキビケア商品」の広告を出せば、刺さる可能性が高くなると考えられます。
このように、「ニキビケア商品を求めている人はどのようなキーワードで検索をするのか?」を推測して、キーワードをリストアップしていきます。
キーワードの選定
キーワードがある程度リストアップできたら、次にキーワードが「通販に適したキーワードであるかどうか?」を検証し、広告を出すキーワードを選定していきます。
その際に、次の『ターゲットサーチ』というツールを活用します。
『ターゲットサーチ』とは、ネットショップやECサイト、ネット通販の広告を打つ検索キーワードが「通販に適したキーワードかどうか?」を「月間検索ボリューム」「競合性」「ECワード」「SEOワード適正」という4つの項目で科学的に検証し、視覚的に表示してくれるツール(※4ヶ月間無料、5ヶ月目から有料)です。
詳細は『ターゲットサーチ』公式サイトにてご確認ください。
この4つの項目が次の基準を満足するかどうか、キーワードを選定していきましょう。
例えば、「ニキビ サプリ」というキーワードをターゲットサーチにかけると、次のような結果になります。
表2、キーワード「ニキビ サプリ」検証結果
月間検索ボリューム(基準は5,000以上) | ×(月間検索ボリューム:4,400) |
---|---|
競合性(基準は0.6以下) | ○(競合性:0.56) |
ECワード | ○(ECワード:○) |
SEOワード適正 | ×(再考案) |
つまりは、「ニキビ サプリ」は今回のドライテストを行うキーワードとしては4つの基準を満足していないことから不適格という判断になります。
このツールを駆使して、この4つの基準を満足する「お宝キーワード」を探し出しましょう。
広告を打ち、結果が基準を満足しているかをチェック
お宝キーワードが選定できたら、次はいよいよ次の手順で、リスティング広告を各キーワードで打ちます。
広告の予算は5〜10万円の間がが良いでしょう。
5〜10万円の広告によって、どれくらいの売上があがったのかをテストしていく訳です。
この判断基準をMR(メディアレーション)と呼びます。
MRは次のように計算で求めることができます。
MR=売上金額 ÷ 広告費
例えば、10万円の広告費をかけて売上が12万円あがったとすれば、MRは次のようになります。
MR=12(万円)÷ 10(万円)=1.2
この、MRが0.8以上となるかが、「今後通販で売上をあげつづけられる見込みがあるか?」の判断基準になります。
また、MRを計測するためには、最低限次の条件を満足している必要があります。
ネットショップ・ECサイト・ネット通販を改善
MRが0.8以上であれば、そのまま広告で集客を開始してしまっても問題ありませんが、0.8以下の場合には、構築したネットショップやECサイト、ネット通販の構成が、ターゲット層の悩みに刺さっておらず、売上に繋がりにくくなってしまっていると考えられます。
そのため、HPの文章構成を再考したり、HPのデザインをよりターゲットに刺さりやすいものに変更したりと、修正を行なっていきましょう。
ドライテストの検証事例
検証事例1:大人のウクレレ販売
表3、ドライテスト結果
期間 | 9月11日(月)〜17日(日) |
---|---|
広告先 | GoogleAdWords(リターゲティング無し) |
広告表示回数 | 102,891 |
広告のクリック総数 | 953 |
広告のクリック率(%) | 0.93 |
平均クリック単価(円) | 2.40 |
広告費用(円) | 2,284.92 |
購入単価(円) | 1500 |
コンバージョン数(件) | 4 |
表4、クリックヒートマップ
最下部の表示率 |
|
---|